クモタケの不思議

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 法然院の石垣を見ていると、3センチほどのこんなものが生えていました。手を触れると、煙幕のような胞子がふわりと散ります。これはクモタケというキノコなのです。石垣の隙間などに巣をつくるトタテグモの身体から生えてくる、冬虫夏草の一種です。このキノコの生え際をよく見ると、何か蓋のようなものを押し上げて生えてきたのがわかります。その蓋が、トタテグモの巣の「戸」なのです。その下を掘り出してみたのが下の写真です。

 残念ながら茎は折れてしまいましたが、クモ糸でできた蓋付きの巣の中に、真っ白になったクモの遺体から確かにこのキノコは生えてきているのでした。なおクモが真っ白になったのは、菌糸がクモの身体を覆いつくしているからだそうです。

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