夏の終わりのセミは

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 茂みの低いところに、このセミがじっとしていたので、そっと手を伸ばしましたが、ビクともしません。よく見ると、何と全身白いカビに被われているのです。草の葉にしっかりとしがみついたまま、セミの時間は止まってしまったのでした。

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