新緑の真如堂2
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真如堂の裏庭は、楓の林になっていて秋の紅葉も素晴らしいのですが、この季節の新緑もまた素晴らしいものです。だんだん緑が濃くなっていくのがわかります。昔読んだ『和泉式部日記』の冒頭の章に、相手の貴人の死によって終わった恋の虚脱を「日に日に木の下闇が濃くなっていく」と表現した部分があるのを思い出しました。これからの季節の木々の繁茂の生命感と、死を思わす木の下闇の対比がみごとです。
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