トウカエデの秋

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 イチョウや紅葉が盛りを過ぎたころに、このトウカエデが美しく色づきだしています。午後の日差しに輝いています。トウカエデは、京都では北大路などで街路樹に使われています。初夏の若葉は生き生きととても美しく、樹液を辺りに降らせ、夏にはヤナギマツタケというキノコまで生やしますが、晩秋の紅葉もなかなかなものです。

 ふと気づくと、空蝉が紅葉した葉裏にしがみついています。この主がもはやいなくなっていることや、これが土の中から這い上ってきたころには、この葉も青々していただろうと想像すると、季節の移ろいの儚さを感じてしまいます。

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