詩仙堂の春・アミガサユリ

戻る


2002.3.26

 洛北詩仙堂は、四季いつ訪れても目を楽しませてくれます。ここの主であった江戸初期の武人・文人石川丈山の手になる、36人の中国詩人の詩と肖像を配した色紙は、そのデザインの斬新さに目を見張るものがあります。
 またここの庭園には折々の草花が植えられており、何げないものでも色ちがいであったり珍しいもので、びっくりさせてくれます。

 ここに掲げたのは、先日訪れたときに庭の片隅にひっそり咲いていたのを見つけたものです。アミガサユリの名前の通り花弁の内側に編み笠のような文様が浮き出ています。また葉先がくるりと丸まっているのが愛らしい感じです。
 この花は江戸中期に中国から渡来したもので、正式にはバイモといい、漢方薬の原料になるとのことです。
なお、先日大徳寺を訪れたときには、茶室の一輪差しにこの花が飾られていたのが印象的でした。

次へ