天気輪の柱
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2001年1月15日午後5時04分
仕事が終わってふと西空を見ると、西山に落ちかかる夕日が沈んだあと、夕焼け雲にキラキラ輝く柱が見えるではありませんか。
こんな現象は、これまであまり見たことがありません。
ふと頭をよぎったのは、「天気輪の柱」という言葉です。これは宮沢賢治『銀河鉄道の夜』などに出てくるものです。
賢治の言う「天気輪の柱」は、このようなものではなかったのか。
今日は、この冬一番の寒気が襲い、全国的に最低気温の記録を塗り変え、日本海側には大雪をふらせました。京都でも今朝は大変寒く、昼間もあまり気温が上がりませんでした。
そんなわけで京都の大気、写真の雲の付近には、微細な氷の粒子が漂っていて、そこに夕日が反射して柱のように見えているのではないかと思われます。
それにしても、身近かにこのように美しい自然現象が起こっていると考えると、感動します。
見ているうちに、この「天気輪の柱」は灰色に色あせ、夕闇にはかなく消えていったのでした。
《2001.3月14日の追記》
・この記事を書いてから、この現象が正式に何と言うものか、気になっていたのですが、昨日そのなぞが解けました。リンクのページに載せているAstronomy Picture of the Dayのページで、何とまったく同じ現象の写真が紹介されていたのです。英語でsun pillarとされています。訳すると「太陽柱」となるのでしょうか。正式の日本語訳は、不明です。詳しくはここをクリックしてください。
これを「天気輪の柱」と見るのも、まんざらはずれてはいないのではないでしょうか。