芭蕉庵の秋
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洛北・金福寺の芭蕉庵です。荒廃していたこの庵を与謝蕪村が再興して、ここで句会を催していたといういきさつは、蕪村の「洛東芭蕉庵再興記」には以下のように書かれてあります。 「鶏犬の声籬(まがき)をへだて、樵牧の路門をめぐれり。豆腐売る小家もちかく、酒を沽(か)ふ肆(みせ)も遠きにあらず。されば詞人吟客の相往来して、半日の閑を貪るたよりもよく、飢(うえ)をふせぐ設(まう)けも自在なるべし。」 蕪村と彼をとりまく文人たちのありさまが彷彿としてきます。
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