みなさんカンバンわ
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◆ワンダフル・メガネ・ワールド
・今回は、八ッ橋で有名な聖護院の近く、丸太町通りから一筋上がった(京都では、北に行くことを上ルと言います)通りにあるメガネ屋さんです。

・かねてから、不思議な雰囲気のする店だと思いつつ、この前の道を通っていたのですが、今回このページに取り上げようと考え、初めてまじまじと観察してみて、改めて過去にタイムスリップしたような、一種感動をおぼえたのでした。
まず店の正面の「鏡眼」、いや「眼鏡」というカンバン。右から左への横書きであることにご注意!

・店の、向かって左横には、江戸時代にあったと思わせるような真ん丸メガネ(これはこの店のメインキャラクターと言えそうです)と、一時代昔の「モダン」なメガネのカンバンと、好対照をなしています。


・正面写真では見えませんでしたが、店の向かって右がわの建物にも立派な真ん丸メガネが。


・正面のカンバンをもう一度。レトロ・モダンな字体。堂々としたものです。この「眼鏡」の字体は、書かれた当時、きっと時代の先端を走っていたものと思います。「狂った一頁」という戦前の前衛的な映画を思い出しました。たしかこの映画の題名も、同じような字体だったように思います。


・店の正面に吊り下げられたこのカンバンには、例の真ん丸メガネに何と、分厚い凸レンズがはまっている!私の記憶のなかで、一番インパクト強く残っていたのは、実はこのカンバンだったのでした。 

・最後にこの写真で、店の全景と街の雰囲気を少しはわかっていただけるでしょうか。この近くには古い漬物屋さんがあったり、レトロな雰囲気が残ったところですが、この店は一段突き抜けています。このディスプレイを堅持しているのは、きっと並々ならぬ哲学をもったご主人であると確信されます。商売が繁盛しても、このコンセプトは守っていっていただきたいと思わずにはおられません。

ビバ、ワンダフル・メガネ・ワールド!

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