初天神(2)

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 しかし初天神の目的は、お参りだけではありません。多くの人は境内で開かれる市を楽しみにやってくるのです。天神さんの市は、京都では毎月21日に開かれる東寺の弘法さんの市と比肩するものです。骨董・陶磁器・古着・食べ物などなど、どうみてもガラクタとしか見えないようなものまで実に雑多なものを、神社の東側の道路を通行止めにして、売っているのです。私はこの雰囲気がたまらなく好きで、ちょくちょくこの市をのぞきます。
 下の紳士の時計は、まだしっかり時を刻んでおり、碧眼が右左りに秒針とともに動くのです。

オデコの福助は、雑然とした骨董の中で一際異彩を放っています。一目見たら夢の中に出てきそうです。

 仏像や七福神などの金工物もたくさん出ています。動物ものを二枚。この犀は気に入りました。デューラーの犀のエッチングを彷彿させます。

豹と豚と玄武のスリーショット。この豹の迫力はなかなかのものです。対照的に豚のひょうきんなこと。

布袋さんも満足そうにくつろいでいます。

 昔の生活雑貨を扱った店。なつかしいサイダー瓶や富山の置き薬のラベルに挟まれているのは、これもなつかしい缶入りの味の素。驚いたことにこれは未開封のもので、中身がちゃんと入っているのでした。

針山も彩りよく・・・

最近この市で目立つのは、中国や韓国の業者が入ってきて、骨董を商っていることです。下の写真は韓国のお面です。

ビリケンさんも、こんなに集まって・・・

こんな下駄を履くのもおもしろそう。その名も「足兵衛」。

 そして極め付けは、仏像と月光仮面と七色仮面(でしたっけ?何となくTVCMの布袋さんみたいですね)のスリーショット。こんな光景は、天神さんの市でなければ見ることはできないのです。

 実は、まだまだご紹介したい面白品は山ほどあるのですが、あまりにページが重くなってしまいますので、残念ながらこの辺にしておきます。北野天神は、これからが本格的な梅の季節。境内が梅の香りで満たされるようになります。皆さんもぜひ一度、行って見られることをお勧めします。それが25日であれば、面白さは倍増することでしょう。

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