ヒメジョオン

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 この花はどこにでも咲いている雑草なのですが、大変愛らしく、私の大好きな花の一つです。

 この花を見ると、私は小学校一年生の時の担任だったお母さん先生を思いだします。この先生は、子どもの一人一人をみんなの前で抱き上げてくれるのでした。抱き上げられると照れ臭くも、何か誇らしい感じがしたことを覚えています。またこの先生は絵を描くのがうまく、子どもたちがもってきた野の花を画用紙に描き、大きく花の名前を添えて教室に貼っていくのです。その中で「ひめじょおん」は、独特の語感からか、今でも印象に残っているのです。もう40年以上も前のことです。

 またもう一つの思い出は、私の子どもが好きで、子どもと何十回となく見た『となりのトトロ』の一場面です。主人公メイが初めて小トトロに出会って追っかけ、縁の下をのぞき込むときに、その横でしずかにこのヒメジョオンが咲いているのです。その姿が精確に描いてあるのに驚いた記憶があります。こういう細部の描きかたが、このアニメの魅力を大きくしているのだと思います。

《追記》この画像は、ヒメジョオンでなく、ハルジョオンかもしれません。ただこの二つは非常に似ていて、区別が難しいようなので一応ヒメジョオンとしておきます。

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